受験


そろそろ大学の入学試験の時期。母や姉、先輩も期待している。必ず合格が必要だ。

受験勉強は苦手ではない、とくに英語は仕事や日常生活で使っているから心配していない。ただし、数学と歴史は対策が必要だろう。 そう思って過去の問題集や試験結果をクローゼットで掘り起こしているとき、ふとあることに気づく。

試験出願を全くしてない、そもそも出願という考え自体が頭の中からすっぽり抜けていた。試験まであと数週間…時期的に確実に間に合わない。

頭の中が真っ白になる。ひとまず居間へ降りると、母と姉が朝食をとっていた。母が黒くて甘い味のするじゃがいも入りのスパゲッティを食べながら「朝ごはんは黒いものに限るわね」と言って私にも皿を差し出す。

母になんと言えばいいのか。「出願してないので大学受験は1年延期です」とでも言うのか…私は茫然とするほかなかった。